オオサカジン

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帽子の裏地


生地4/11

うちのオリジナルのコッポラは裏地に拘っていると言っていただいてます。実際私がチョイスする生地も、帽子を脱いだときのサプライズを想像しながら選んでます。

では、色んな生地の素材がありますがどれがふさわしいのか?

今までにたくさんの帽子を見てきましたが一番多いのは『サテン』と呼ばれる光沢のある無地のものが多いような気がします(タブン実際にそう)。高級なものもありますが、最近主流なのはポリエステルやナイロンなど耐久性のあるもので色のバリエーションが多いのも特徴です。シルクやコットンのものもありますが比較的出回っている量は少ないかも。触ってみると違いは明らかですけどね。

するっとした手触りは一見裏地に適した素材に見えますが果たしてどうなんでしょう?


そもそも裏地って必要なのか?
そんな疑問を持っていいのか?って言うくらいのクエスチョンですが答えは『帽子による』でしょうか。

装着感、耐久性などが大きい理由でしょうが『意匠的な理由』も大きいのではないかと判断します。

元々見えないことを前提としてるようで、コスト的にもなくてもいいものと判断された場合は省かれたりしますね。

それでもちょっとした時に見える裏地が人の目を引いたときの与える印象は結構大きいものだと思います。

遊び心や美意識の象徴でもあると思いますしね。

ご期待に応えるよう(ある意味裏切るよう笑)これからも裏地にこだわって行きます。







コッポラ帽専用




帽子が好きな方にとって帽子のケアは長くかぶってもらうために欠かせないのですが、それ専用のアイテム

はあまり見かけることはありません。もちろん専門店に行けばそれなりのものはあるのですがこれはなかったので

作ってしまいました!

簡単に言えばクッションなのですが、コッポラの形に合わせたややアーモンドのような形状で、光沢のある

高級感を持った素材を使った当店のオリジナル刺繍入りの(ここがポイント!)専用クッションです。

帽子のためのシューキーパーのようなものだと思ってください。いままで新聞や電話帳(?)をちぎって

形を作って帽子の中に入れていた方たちにとってスマートに型崩れすることなく使えるアイテムです。


コッポラ専用クッション 販売価格:¥2520/個(ワンサイズのみ)






帽子の内側


コッポラを選ぶ時、表地と裏地だけを気にしがちですが細かいところまで気にして作ってます。

脱がないと見えない裏地と違って前下側から見るとちらりと見えてしまうのが裏地と表地をつないでいて

頭(おでこ)に直接当たる部分のリボンがあります。専門用語では『ビン皮』といいます。皮で作られていな

くてもこの名前があるのはもともとは皮で作られていたものが多かったんでしょうね。今当店で作っている

コッポラにはポリエステル100%のリボンを使ってます。非常に沢山の色が選べますし何よりも丈夫で

手入れがしやすいといった特徴があります。通称『グログラン』と呼ばれるテープ(リボン)で、たて糸の

密度が高いため、布の表面によこ畝(うね)がはっきりと現れます。コレが滑り止めの役割も果たします。



僕の帽子の師匠は 「良い帽子は裏を見て買え」 とよく言われると仰いました。確かにそうでしょうね、

裏にまで神経を行き届かせて作り、裏の品質の良さが窺えるのが高級品の証です。

耐久性もありますし軽い汚れなら濡れタオルで拭くだけで取れるくらいの優れものはもちろんオーダー

メードのときにお好きなものを選んでもらいます。これだけの事ですが実際に仕上がりを見るとちょっと

の色違いでずいぶんイメージも変わってくるから大事に考えて行きたいです。





冬物入荷


新しいコッポラが入ってきました。



暖かそうです。

見に来てください。





生地について


今回はコッポラに使う生地についてのお話です。



実際に私自身が手で触ってみて選ぶのが基本ですが、その基準となるものにはいくつもあります。

柄やデザインも優先されますが、素材や風合いが決め手となる場合も多くあります。

コッポラは立体的に構成されている部分が多いので仕上がりに柔らかさを感じる素材が

丸みを出しやすいので好んで使うことが多いです。


その中でも比較的選ぶ比率が高いのが『ツイード』ですね。


そもそもツイードとは何ぞ?というわけで少しお勉強してみました。

イギリスを地図で見てみると真ん中やや上の右側(東)のボーダー地方に流れるツイード川流域で

つくられていたのが言葉の始まりで、スコットランド産の羊毛を手で紡いで、太い糸を手織りで平織り

または綾織りにした粗く厚い織物のことを指してました。

現在はそれ風のも含め広く解釈されているツイードですがやはりハリスツイードの名前が世界的に

知られているその代表格ではないでしょうか。上の写真の真ん中のチェックのものがそれです。

(スコットランド北西部の島・ルイス島(南部の名前がハリス島)で作られてます。)



アイルランドのドニゴルツイードなども知られていますし今は他にも沢山の産地があります。

どうしてもイギリスのイメージのあるツイードですがもちろんイタリアでも沢山使われています。

厚みのあるざっくりとした織り方は誰しもが素朴なやさしさとしなやかさを感じる風合いをもちます。



昔の写真なんか見てもツイードで作られたコッポラは多いようです。質、流通量ともにヨーロッパ

の人達には使いやすい親しみのある素材ですよね。